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  • 真空焼入れ

焼入れ後のダイス鋼の特徴

公開日:2025.04.11

🔥 焼き入れ後のダイス鋼の特徴

1. 高硬度化

  • 焼き入れによってHRC60以上の高い硬度に達します(鋼種にもよる)。

  • これにより、耐摩耗性が飛躍的に向上し、長寿命な金型や刃物になります。

2. 高い耐摩耗性

  • 高硬度に加えて、組織内に**炭化物(Cr、Mo、Vなど)**が微細に分散することで摩耗に強くなります。

  • 特に、**冷間工具鋼(SKD11など)**ではこの性質が重要。

3. 高強度・高靱性(ただしバランスが必要)

  • 鋼種によっては、焼き戻しとの組み合わせで適度な靱性(割れにくさ)も確保できます。

  • ただし、高硬度にしすぎると脆くなるため、使用用途に応じて焼き戻し温度や条件を調整します。

4. 変形・寸法変化のリスク

  • 焼き入れ時の急冷(特に油冷・空冷)によって変形や歪みが出ることがあります

  • 精密な部品の場合、機械加工→中間焼きなまし→仕上げ→焼き入れ→仕上げ研磨というプロセスが必要になります。

5. 焼き戻しによる応力除去と調整

  • 焼き入れ後の内部応力を取り除くため、**焼き戻し(tempering)**が不可欠。

  • 目的に応じて、一次焼き戻し~二次焼き戻しを行い、靱性と寸法安定性を確保します。


📌 ダイス鋼の代表的な種類と用途

鋼種特徴用途例
SKD11(D2)高硬度・耐摩耗性、靱性やや低め冷間プレス金型、パンチ、せん断刃
SKD61(H13)熱間強度が高く、耐熱衝撃性に優れるダイカスト金型、鍛造金型
DC53SKD11よりも靱性が高く、割れにくい冷間型、高耐久のパンチ・ダイ