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  • ソルト焼入れ

ソルト焼入れでの歪みについて

公開日:2025.05.08

ソルト焼入れ(塩浴焼入れ)における歪み具合は、他の焼入れ方法と比較して小さい傾向がありますが、それでも完全に歪みを避けることはできません。以下の要因が歪みに影響します:


🔧 歪みが発生する主な要因:

  1. 急冷による熱応力

     急激な冷却により、素材内部に温度差が生じ、それが応力となって歪みやすくなります。ソルトバスは比較的均一な冷却が可能ですが、完全に歪みをゼロにするわけではありません。

  2. 素材の形状と寸法

     長尺物や複雑形状のものは、温度分布が不均一になりやすく、結果として歪みやすくなります。

  3. 冷却剤(ソルトバス)の条件

     ソルト焼入れは、オイル焼入れなどと比較して熱伝導が良く、均一に熱が伝わるため、歪みは抑えられます。特に空気冷却や水冷と比べて、冷却速度をコントロールしやすいです。

  4. 事前処理の適切さ(加熱均一性や保持時間)

     焼入れ前の加熱時に温度ムラがあると、冷却時に応力が集中して歪みや割れの原因となります。


📉 歪みの程度(目安)

冷却方法歪みの傾向特徴
水焼入れ大きい冷却速度が早く、割れやすい
油焼入れ中程度ソルトよりややムラが出やすい
ソルト焼入れ小さい均一加熱・均一冷却が可能、歪みが最も少ない方法の一つ

✅ 歪みを抑える工夫

  • 加熱・冷却の均一化(ソルトバスの温度管理)

  • 材料の対称形状設計

  • プレヒートの導入

  • 適切な冷却温度での処理(急冷を避けすぎない)