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真空焼入れとは
About
真空焼入れは、真空炉の炉内を真空ポンプにより真空状態化し、
製品を加熱、その後窒素ガスでファン冷却をする焼入れ方法です。
変色不可品向け
真空焼入れは、真空炉の炉内を真空ポンプにより真空状態化し、製品を
加熱、その後窒素ガスでファン冷却をする焼入れ方法です。
酸化をしないため、製品表面は綺麗で脱炭もおこしません。仕上がり製品の熱処理にも適しおり、加圧高速ガス(最大9.9bar)により、被処理物を急速に冷却することが可能です。
真空焼入れの特長
Features
01
熱処理しても変色しません。
02
別名「光輝焼入れ」と言われ、表面の光輝性に優れています。
03
部分的な焼入れではなく、パーツ全体の焼入れに向いています。
最適な材質
Material
- SKD11 - DC53 | - SKS-3 - SK-3 | - SCM435b - S45C |
---|---|---|
◎ HRC58~62 | ○ | △ |
真空焼入れの工程
Process
サブゼロ処理
サブゼロ処理は、鋼を焼入れした場合に存在
する残留オーステナイトを-80℃前後の冷温に冷却することでマルテンサイトに変態させ、
硬度の均一化と増加、機械的性質の向上、寸法の安定化、着磁性の向上等を目的とした処理です。-196℃の超サブゼロも行っております。
真空焼入れの作業例
鋼種に関係なく容易に光輝状態が得られる
ため、金型を始め多くの部品や製品の熱処理に採用されています。特にクロム(Cr)含有量の
多いダイス鋼やステンレス鋼などは他の加熱媒体では光輝熱処理を施すのは困難です。
真空熱処理炉の主な処理
Main Processing
真空磁気焼鈍
真空磁気焼鈍とは、強磁性体の性質を利用した真空焼入れの熱処理のことです。通常の熱処理では酸化膜が形成されるため、炉内は真空の環境下で製品が加熱されます。その後、窒素ガスによる冷却が施されて焼入れが完成します。
この方法は、鋼種問わずに表面に輝きが施せるため、数多くの製品が熱処理の対象として扱っています。
応力除去焼鈍
真空焼入れにはまず、真空下で製品を加熱することで析出によって化合物の成分が表面に表れます。
この成分はガスによる冷却で再結晶され、最終的に表面が硬く処理されることになります。この時、製品の内側には相当の力が残留しており、軟化や歪みの原因になります。
これには応力除去焼鈍の処理が用いられ、550度前後の温度で加熱することで内在する力を低減させる熱処理のことを指します。
固溶化熱処理
真空焼入れは、炉内を減圧し真空状態の中で加熱や冷却処理を行なう真空熱処理を代表する方法の一つです。
真空状態で加熱されることで、金属などの表面が酸化されず、光輝性に優れた表面加工ができます。 他に代表的なものとして、真空焼鈍や、真空固溶化熱処理などが挙げられます。
これらは、鉄鋼材料の種類を問わず、酸化しやすい金属でも光輝熱処理ができ、脱ガス効果があります。
析出硬化処理
真空状態の中で焼入れを行う真空焼入れには、加熱されることから個溶化熱処理が施されることになります。
こうした温度変化によって化合物の溶解度が下がり、次第に化合物の成分が表に現れることを析出と呼びます。
析出された成分は、冷却すると再結晶する性質をもつ為、この特性を生かした技術が析出硬化処理になります。
ここが匠!職人からのひとこと
なるべく曲がらない様にいろいろな治具を使って焼入れしています。冷却速度の差を利用したり・・・